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ガーディスト~君ヲ守ル~

第14章 それぞれの道

「まぁ、でもあれだな…普段感情を表に出さないやつほど酒が入ると大胆になるし。な、祐司!」



護に背中をバシッと叩かれる祐司。



「なんですか…」



「忍さんから聞いたぜ~?圭吾と酒比べして、脱ぎだしたって…」



「……」



祐司の動きがピタッと止まる。



「え~村上さんが?…ありえないっしょ」



「ほんとだって!俺は残念ながら潰れちまったけど、富士子さんとか圭吾とか…あ!!つばきちゃんも見たよな?」



急に話を振られて、ブハッとジュースを吹き出すつばき。



「な…」



(なんてこと言うのよ、まもちゃん!!)



つばきは手で口を拭いながら、隣の祐司に振り返った。



祐司と目が合う。



「…本当なのか?」



若干、頬を赤く染める祐司。



「うん…、上半身だけ」



(本当は下も脱ごうとしてたなんて言えない!!)



「…マジかよ…」



はあ、とため息をし、祐司は顔を背けた。



「あれぇ?祐司、照れてんの?」



「…煙草吸ってくる」



そう言って祐司は足早に外に出て行ってしまった。



「もぉ~まもちゃんのバカ」



つばきはムスッとしながら、祐司の後を追いかけた。



「バカ…つばきちゃんひど…」



「空気読めない男は嫌われるよ?あ、もう嫌われてるか」



「美夏までひどい。もういい、オレは呑む」



護は拗ねながら、グビグビとビールを一気呑みした。



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