ガーディスト~君ヲ守ル~
第3章 恋の予感
「どうぞ」
祐司は温かいお茶をテーブルに置いた。
「…ありがとうございます…」
つぐみはひとくちお茶を口に含んだ。 ふぅ、と息を漏らす。
(…どうしよう…)
つぐみは迷っていた。
祐司が言ってることに、嘘はないと思う。手紙も本物っぽいし…。
だけど、やっぱり自分の体を使われるのは嫌だ、恐い。
「あの…」
つぐみが口を開いた。返答を待つ祐司。
「私…除霊してもらうことに…します」
「……そうですか、わかりました」
祐司はあっさりと返事をした。
つぐみはなんとなく祐司の顔を見れない。
「あなたを不安にさせてしまい、すみませんでした」
祐司はつぐみに深く頭を下げる。
「…」
「俺ができるのはここまでです。ありがとうございました」
そう言って祐司は別室から出て行った。
(これでいいのよ…つぐみ。早く除霊してもらって、普通の生活を送るの…)
つぐみは自分に言い聞かせた。