ガーディスト~君ヲ守ル~
第3章 恋の予感
何も考えられない…
つぐみは呆然と歩いていた。
行き交う人々の、楽しそうな会話が耳に入る。
(…なにやってるんだろう…私…)
私の選択は間違ってたの?
自分に問いかけるつぐみ。
突然、ドンッと背中を押された。
「すみませ…」
「ぼーっとしてんなよ、ブス!」
若い男性は舌打ちして去って行った。
つぐみはその場で立ちすくむ。
『大丈夫ですか?』
ふと祐司の顔が浮かんだ。
(村上さんは、本気で私を守ろうとしてくれたんだ…)
つぐみの目から涙が溢れてくる。
「ふっ…う…」
つぐみは声を押し殺して泣いた。
(助けて、村上さん…)