ガーディスト~君ヲ守ル~
第1章 出会い
その時、隣の別室から根本社長の罵声が聞こえた。
「ワシは知らんぞ!!何も知らん!!」
そして勢いよく扉が開く。
「とにかくワシを護衛しろ!!アイツを 追い出してくれ!!金ならいくらでも用意する!!!」
根本社長は少ない髪を振り乱して言った。
根本社長の罵声は、つぐみがいる別室にまで聞こえたようだ。つぐみは恐る恐るドアを開け、こちらの様子をうかがっている。
「あの…」
「ああ、すみません。驚かせてしまって… 大丈夫ですよ、書けましたか?」
にっこりと笑顔で応対する護先輩。
俺はお茶を持って、別室に向かった。
俺はつぐみが記入した用紙にサッと目を通す。
「24時間警護を希望ですね」
「はい…」
「詳しく聞かせていただけますか?」
つぐみは俯きながら、ゆっくりと話し始めた。