ガーディスト~君ヲ守ル~
第6章 束の間の休息
「おはようございます、今日はお仕事は?」
「お、おはようございます…今日は休みなんです」
つぐみは、俯きながら答えた。
なんだか恥ずかしくて祐司の顔がまともに見れない。
「じゃあ祐司くん、東さんをよろしく」
乙姫にそう言われ、祐司はすぐさまつぐみを別室に案内した。
「…かわいいねぇ」
目の前を通り過ぎたつぐみに向かって、乙姫はクスッと笑った。
「あの…昨日はありがとうございました、気を失った時運んでいただいて…」
「いえ、貧血程度で済んで良かったですよ」
祐司は微笑する。
「…」
つぐみは祐司を意識してしまってか、なんだかうまくしゃべれない。
(あ~もう…心臓静まれっ…)
胸がドキドキする。
距離が近いから、この音が祐司に聞こえてしまいそうだ。
「東さん、大丈夫ですか?」
いつもと様子が違うつぐみを、祐司は心配する。
「だ、大丈夫です!」
慌てて更に俯くつぐみ。
ふぅっと小さく息を吐いた。
「あの…私、あの後、霊媒師に除霊をしてもらったんです」
やっと本題を話し始める。
「でも詐欺にあっちゃって…」
「…」
「バカですよね…あの時、村上さんをちゃんと信じれば良かったのに…」