ガーディスト~君ヲ守ル~
第7章 闇の声
男は手錠をかけられ、警察に捕らえられた。
「俺はやってない…やってないんだ…」
そう呟きながら…。
祐司は、倒れた父親のもとに歩み寄った。
「かわいそうに…」
「目の前で殺されたなんて…ショックだろうに…」
周りでは、ボソボソと野次馬の声がする。
そこへ救急隊員が駆けつける。
呆然と立ち尽くす祐司を見て、ひとりの隊員がそっと抱きしめた。
「…こんな子供の前で…つらかっただろう…かわいそうに…」
祐司のこめかみがピクッと動く。
(…つらい?かわいそう?)
祐司は、首を左右に振った。
「違う……
……俺が殺したんだ」
ザアアア……
雨は強く降り出した。