壊れる程に愛してる。
第2章 秘密
まだ朝だというのに、せわしなく蝉の鳴き声が降ってくる。
日陰を歩いてきたというのに、体中から汗がじんわりと滲み制服が肌に張り付きかなり不快だ。
「おっはよールナ!!」
教室に入るやいなや、急に後ろから肩を叩かれ大きな声をかけられた。
驚いたというのは、言うまでもない。
「あーもう急にやめてよ、メイ!!心臓飛び出すかと思ったぁ」
ケラケラとさも可笑しそうな顔で笑うメイ。
少しムッとしたので、わざと怒ったふりをして自分の席についた。
「やールナ怒らないでぇ?」
本気で受け止めたのか、すぐに彼女は駆け寄ってきて潤んだ声と瞳で言った。
可愛いなぁ…。
「怒ってないよバカ!!w」
さっきの仕返しかのようにケラケラと笑ってやる。
本当に不安になったんだから、もう笑わないでよ!!と、まだ彼女は騒いでいる。