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壊れる程に愛してる。

第2章 秘密




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「ルナー!!」


廊下の向こうから、誰かが叫びながら駆け寄ってくる足音が聞こえる。

メイだ。


「もう、ずっと戻ってこないから心配したよ?大丈夫?」


心の底から心配そうに覗きこんでくる大きな瞳。


「ごめんね、お腹痛くてトイレ行ったんだけど治らなくて保健室行ってたんだ」


「そうだったの?ルナ、お腹弱いよね…もう大丈夫なの?」


全部ぜんぶ嘘なんだよ…と呟いた胸が痛む。

今までも何度も急に泣きたくなったかと思うと、気付いたら足が走っていて屋上や空き教室にいる。

そのときはとっさに、お腹が痛いだの具合が悪いだのと嘘をついてるみたいだ。

なぜこうなってしまうのかなんて、自分でもよくわからない。

しかも、最近はそうなってしまう回数が増えている気がする。


「うん、全然平気だよ☆心配ありがと!!」


私は彼女に精一杯笑顔をつくってみせた。

上手く笑えているのだろうか。


「よかったぁ!!やっぱ、ルナは笑った顔の方が可愛いよ♪」


そう言って、彼女は抱き締めてくれた。

優しく、でも、強く。

背の高い彼女の胸に、背の低い私の顔がすっぽりと埋まる。

彼女の胸はとても柔らかくて、香水か柔軟剤の甘い香りがした。


「えへへ…ありがとメイ。大好きだよ」


そう伝えると、私の髪をすいている彼女の手が少し震えた気がした。



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