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二度目の初恋

第2章 バレンタインと告白

さっきの松本も、今の松本もいつも通り普通の松本なのに。



「用事あるんでしょ?」


「あ、ああ」



今は、さっきの自分が怖い。


「お前さ、今日このあと何かあんの?」

「このあと?家に帰るだけだけど」


そう答えると同時に後悔。

急いでるってさっき言ったのに……!!


怪しまれる!?


「じゃあさ、一緒に帰ろうぜ」

「あ、…うん?」


あれ?
意外に怪しまれてない。

よかった~。



「陽翔が彼女と帰ったから一人なんだよ」


「陽翔?」


はると……。
どこかで聞いたような。



「ああ。池田陽翔って言う4組の…」


……絋夏の彼氏だ!

「お前もしかして誰かと帰る?」


本来最初にすべき心配を今さらする。

「生憎、あたしも今日は一人です」


「お、まじ?ラッキー」



池田陽翔って、絋夏の彼氏だよね。

松本仲よかったんだ。


「ねえ、池田陽翔の彼女誰か知ってるの?」


「え?そういや、誰だろう。聞いたことないや」


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