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えっちな理科準備室

第7章 玩具

「おぉ!悠馬また何か作ったのか?見たい見たい!」

翔は目を輝かせながら言った。翔は昔から僕の作る発明品に関心を持っていた。

「じゃあ、ついてきて」

僕は翔を理科準備室へと案内した。
ガラガラと引き戸を開け、中へ入った。そこにはすでに、あゆみと雪乃が僕を待っていた。

「こんにちは悠馬く…あれ?」

あゆみは不思議そうな顔で僕の後ろの翔を見た。雪乃も同じような反応をしている。

「ん?この二人は?」

翔も他に人がいるとは思わなかったらしく少し驚いた様子だ。

…説明するのは面倒だ。
早く実験を開始してしまおう。

僕は制服のポケットからハンカチと小瓶を取り出した。

「なにそれ?それが新しい発明品か?」

翔、あゆみ、雪乃の3人は一体何がはじまるのかわからないといった様子で僕の手元に注目していた。

小瓶の蓋を開け、中身の粉末をハンカチにサラサラと少しだけ落とす。

「翔、この粉をよく見てごらん」

「お、おう」

僕の手の上にあるハンカチを翔は腰をかがめて覗き込んだ。

「白い…粉だな…」

翔は当たり前の率直な感想を述べた。

…今だ____!

バシッ!!!

僕はハンカチを翔の顔に押し付けた。

「ッうごっ!!!…」

あゆみと雪乃は驚いた様子で見ている。

僕は翔の顔からハンカチを離した。ゲホゲホと翔は咳き込んだ。

「…ッゴホッ!…いきなりなにすんだ…!」

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