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えっちな理科準備室

第7章 玩具

心配そうに僕の行動を見ていたあゆみと雪乃は、ようやく状況を理解したようで、笑顔になった。

「すごい!新しい薬、完成したんだね!」

あゆみがぴょんぴょんと跳ねて喜ぶ。

「ああ、これで錠剤を飲ませるという面倒な手段は必要なくなった。これを全校生徒の前でばら撒けばこの学校は僕のものだ」

「すごいや悠馬くん」

雪乃はそう言って翔を見つめた。

「それで…この子は…翔くんだっけ?どうするの?」

実験は成功に終わった。
翔はもう用済みだ。
だがせっかく手に入れた“おもちゃ”だ。少し遊んでみるのも悪くない。

「そうだな、こいつはお前たちにあげよう。好きにするがいいさ」

「私たちに…くれる?」

雪乃がきょとんとした顔で僕を見つめた。

「おい、翔」

名前を呼ばれた翔の目には生気がなかった。“実験台”という言葉に対する解釈は自由だ。翔は実験台という言葉をただ黙って命令を聞く奴隷のようなものと解釈したようだった。

「何でしょうか…悠馬さま」

「お前はこれからあゆみと雪乃の“おもちゃ”だ。2人の言う事には従うこと、わかったな?」

「はい」

翔は短く答えるとあゆみと雪乃に向き直った。

「あゆみさま、雪乃さま…俺…私は、あなたたちのおもちゃです。好きなように使ってください」

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