世界はもうパラダイス
第3章 パラダイス二日目
私達3人はボロボロのハイツに逃げ込んだ
外から聞こえるのは
悲鳴。
また悲鳴。
その次も悲鳴。
「ぁあ…はあっみ゛、美月ぃ!菜々子ぉっ…どうなっ、てるの!?」
「…‥」
菜々子は放心状態
私は胃からせり上がってくるモノを我慢するのが精一杯
わずかに開いた入り口から外を見ると
一面に広がる赤。
「ゲーム…」
菜々子がつぶやく
そうだ、これはゲームなのだ
命をかけた、最悪のゲーム。
「ぃっ生き残るの、はっっ世界中でたったの…10人」
私達はその10人に入れるだろうか…
確率は極めて低い
でも、もしかしたら…
「生きよう」
菜々子が言ったこの言葉に
少しだけ救われた
そうだ
生きよう
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