
異種間恋愛
第16章 見えない想い
レオが私のことで辛い思いをしているのならそれが和らぐように、と願いを込めながら。
部屋に戻ると目をつむったままのストラスが小さく唸り声をあげていた。
「うぅ……っ。く、リ……ア……っ」
苦しみながら呼ばれた自分の名前に心臓が飛び出そうになった。
どうしてストラスは私のことをこんなに執拗に、異常に想ってくれているのだろう。
その想いは以前までありがたくもあり、誇れるものでもあり、そして私を生かしてくれる栄養剤のようなものだったのに、今はストラスの想いが足かせのように思えてならない。
「ストラ、大丈夫。私はここにいるわ」
ありきたりな言葉を吐きながらストラスの額の汗を拭った。
こうしているとストラスの姉にでもなったような気分になる。弟がいればこんな風にやっていたのかもしれない。
もうストラスのことは家族のようにしか思えない。異性として見ることはできなくなっている。
その原因はレオなのか、それともあの日のストラスの告白のせいなのかはやはり分からない。おそらく両方だろう。
ストラスが私の両親に毒キノコを食べさせたことが本当なのか、なにがあったのかはまだ聞いていないし聞く予定もない。
聞いたところで二人が帰ってくるわけでもない。ストラスをまたあんなに苦しそうな表情にしてしまうだけだろう。
ストラスは落ち着いて、また天使のような寝顔のまま再び整った寝息を立て始めた。
それでも心配な私はストラスの顔色が悪くならないように見張るためにベッドの傍に腰をおろした。
「ふわぁ……」
大きな欠伸が出てきて自分の眠気に初めて気付く。
ストラスの白い肌に浮かぶ汗を拭うと、だんだんと視界が狭くなってきた……。
部屋に戻ると目をつむったままのストラスが小さく唸り声をあげていた。
「うぅ……っ。く、リ……ア……っ」
苦しみながら呼ばれた自分の名前に心臓が飛び出そうになった。
どうしてストラスは私のことをこんなに執拗に、異常に想ってくれているのだろう。
その想いは以前までありがたくもあり、誇れるものでもあり、そして私を生かしてくれる栄養剤のようなものだったのに、今はストラスの想いが足かせのように思えてならない。
「ストラ、大丈夫。私はここにいるわ」
ありきたりな言葉を吐きながらストラスの額の汗を拭った。
こうしているとストラスの姉にでもなったような気分になる。弟がいればこんな風にやっていたのかもしれない。
もうストラスのことは家族のようにしか思えない。異性として見ることはできなくなっている。
その原因はレオなのか、それともあの日のストラスの告白のせいなのかはやはり分からない。おそらく両方だろう。
ストラスが私の両親に毒キノコを食べさせたことが本当なのか、なにがあったのかはまだ聞いていないし聞く予定もない。
聞いたところで二人が帰ってくるわけでもない。ストラスをまたあんなに苦しそうな表情にしてしまうだけだろう。
ストラスは落ち着いて、また天使のような寝顔のまま再び整った寝息を立て始めた。
それでも心配な私はストラスの顔色が悪くならないように見張るためにベッドの傍に腰をおろした。
「ふわぁ……」
大きな欠伸が出てきて自分の眠気に初めて気付く。
ストラスの白い肌に浮かぶ汗を拭うと、だんだんと視界が狭くなってきた……。
