
異種間恋愛
第19章 初めての恋
「ラドゥが本当に辛そうなの! お医者様に見せなくちゃ」
「……ラドゥ様が心配なの?」
ストラスの声がワントーン低くなる。
「ええ。お願い、ストラ。私、ラドゥの風邪が治るまで逃げないって約束しちゃったの」
「……んで」
「え?」
「なんで、リアはそんなに誰にでも優しいの?」
ストラスの足は止まらない。
誰にでも優しいなんて今まで一度も思ったことがなかった。
「ラドゥは……看病してもらったことがないんだって。今まで一度もよ?」
「王子が体調を崩して免疫力が低くなっているときは使用人たちが部屋に出入りするのがタブーなんだ。使用人たちの持っている卑しい身分や菌が王子を壊し、王になれなくなると言われているからね」
「そんなの辛すぎるよ……。私、だからせめて今は看病したい」
ストラスが急に立ち止まった。
「ラドゥ様の体調が良くなったらリアは逃げれるんだね?」
私は少し考えてから頷いた。
「わかった。じゃあ、医務室に行って医者を呼んでくるから、リアはラドゥ様の傍についててあげて」
そう言うと私をゆっくりと会階段の踊り場に降ろした。
「すぐに行くから」
「うん! ありがとうっ」
私は階段を駆け上がり、ストラスは駆け下りて行った。
「ラドゥっ!?」
部屋に戻るとなぜかラドゥが扉の前で倒れていた。
うつ伏せになって片腕を扉のほうへ伸ばしていた。
「……リ、ア。い……くな」
私は息を呑んだ。下腹部から首元にかけて小さな痛みが駆け抜けた。
咄嗟にラドゥに覆いかぶさるようにして男にしては細い身体を抱きしめた。
「ここにいるから、大丈夫。早く、ベッドに戻って」
返事は返ってこない。
私は一応ラドゥを持ち上げてみようとしたが、やはり無理だった。
掛布団をラドゥの体にかけてその上から体を撫でることしかできない。
「リア、連れてき……ラドゥ様!?」
ストラスは床に倒れているラドゥを見て驚き、後ろにいた医師も目を見開いた。
ふたりでラドゥをベッドに寝かすと医師が早速ラドゥの服を捲り、検査をし始める。
「……ラドゥ様が心配なの?」
ストラスの声がワントーン低くなる。
「ええ。お願い、ストラ。私、ラドゥの風邪が治るまで逃げないって約束しちゃったの」
「……んで」
「え?」
「なんで、リアはそんなに誰にでも優しいの?」
ストラスの足は止まらない。
誰にでも優しいなんて今まで一度も思ったことがなかった。
「ラドゥは……看病してもらったことがないんだって。今まで一度もよ?」
「王子が体調を崩して免疫力が低くなっているときは使用人たちが部屋に出入りするのがタブーなんだ。使用人たちの持っている卑しい身分や菌が王子を壊し、王になれなくなると言われているからね」
「そんなの辛すぎるよ……。私、だからせめて今は看病したい」
ストラスが急に立ち止まった。
「ラドゥ様の体調が良くなったらリアは逃げれるんだね?」
私は少し考えてから頷いた。
「わかった。じゃあ、医務室に行って医者を呼んでくるから、リアはラドゥ様の傍についててあげて」
そう言うと私をゆっくりと会階段の踊り場に降ろした。
「すぐに行くから」
「うん! ありがとうっ」
私は階段を駆け上がり、ストラスは駆け下りて行った。
「ラドゥっ!?」
部屋に戻るとなぜかラドゥが扉の前で倒れていた。
うつ伏せになって片腕を扉のほうへ伸ばしていた。
「……リ、ア。い……くな」
私は息を呑んだ。下腹部から首元にかけて小さな痛みが駆け抜けた。
咄嗟にラドゥに覆いかぶさるようにして男にしては細い身体を抱きしめた。
「ここにいるから、大丈夫。早く、ベッドに戻って」
返事は返ってこない。
私は一応ラドゥを持ち上げてみようとしたが、やはり無理だった。
掛布団をラドゥの体にかけてその上から体を撫でることしかできない。
「リア、連れてき……ラドゥ様!?」
ストラスは床に倒れているラドゥを見て驚き、後ろにいた医師も目を見開いた。
ふたりでラドゥをベッドに寝かすと医師が早速ラドゥの服を捲り、検査をし始める。
