
異種間恋愛
第10章 昔話と現在
「同居じゃないけど、同居っていうか……一緒に起きて食べて寝たりするだけで……」
「それって同居でしょ?」
「うーん」
一定の場所に住んでいるわけじゃないけど……。
「その人とは結婚するの?」
「けけっこ、こん?」
驚きすぎた私は舌を噛んでしまった。
「もー照れすぎよ。そう、婚約者なのね。で、どんな人なの? お母さんにちゃんと教えなさい」
お母さんで貫き通すらしい。どんな人?と問われる時点で何か違う。
レオは人の姿をしていない。レオはライオンだ。
「どちらかと言うと寡黙で、ぶっきらぼうで……心配性で。なのに、自分は無茶したりして、でも優しい……かな」
言っていると顔がだんだん赤くなってくる。
私、本当に……レオが?
「大好きなのね。大事にしなさいよ。レオくんのこーと」
その言葉には色々なものが詰め込まれているような気がして、私はその重さも全て受け入れようと思った。
フローラさんがにやけ顔で言ったその時、向こうの方から人々のざわめきと馬の歩く軽快な足音が聞こえてきた。
「ラドゥ王子よっ。リアちゃん、道の脇に行きましょう。いい? 王子が目にはいる距離に来たら頭を下げて。私が顔をあげるまで面を見せちゃだめだからね」
「それって同居でしょ?」
「うーん」
一定の場所に住んでいるわけじゃないけど……。
「その人とは結婚するの?」
「けけっこ、こん?」
驚きすぎた私は舌を噛んでしまった。
「もー照れすぎよ。そう、婚約者なのね。で、どんな人なの? お母さんにちゃんと教えなさい」
お母さんで貫き通すらしい。どんな人?と問われる時点で何か違う。
レオは人の姿をしていない。レオはライオンだ。
「どちらかと言うと寡黙で、ぶっきらぼうで……心配性で。なのに、自分は無茶したりして、でも優しい……かな」
言っていると顔がだんだん赤くなってくる。
私、本当に……レオが?
「大好きなのね。大事にしなさいよ。レオくんのこーと」
その言葉には色々なものが詰め込まれているような気がして、私はその重さも全て受け入れようと思った。
フローラさんがにやけ顔で言ったその時、向こうの方から人々のざわめきと馬の歩く軽快な足音が聞こえてきた。
「ラドゥ王子よっ。リアちゃん、道の脇に行きましょう。いい? 王子が目にはいる距離に来たら頭を下げて。私が顔をあげるまで面を見せちゃだめだからね」
