契約彼氏
第2章 *出逢い...
「私の4年間返して・・・!」
これが精一杯の言葉だった。
睨み付け、思いっきり蹴りあげたヒールが亮ちゃんのスネにヒットし、悲鳴を後ろで感じながらその場を立ち去った。
悔しかった・・・・
もっともっと殴ってやりたかった・・・
でも、涙で目の前が見えなくなっちゃって、こんな私を見られることの方が嫌で嫌で、これが私なりの最後の抵抗だった。
結婚を誓った彼氏との破局―・・・
23歳にして裏切られるなんて、次に進める勇気もなければ、年齢的にも出会いの数が減っていく。
角を曲がったところで今まで立っていたのが嘘のように崩れ落ち、地面に倒れた。