契約彼氏
第6章 *好き...
「なんか・・・恥ずかしいね。」
「うん・・なんかね・・・
すっごく緊張してる。」
夏目くん家に誘われて、2回目だからかまだ慣れない空気にオドオドしてしまう。
ソファーに並んで座って数秒の沈黙ー・・・
「・・あ、なんか飲む、よね?」
「えっいや、気遣わないでいいよ!」
「コーヒーでいい?」
「うん、ごめんね。」
この前は酔った勢いとはいえ体を重ねて過ごした一夜の関係ー・・・
思い出しただけで顔から火が出るほど恥ずかしくなる。
「はい。」
「あ、ありがと。」
「熱いから気を付けて。」
マグカップを受け取る時に触れた夏目くんの手ー・・・
少しだけ乾燥してて、白い手には痛々しい赤切れも目立つ。
「夏目くん、手貸して?」
「え?」
「ハンドクリーム塗った方がいいよ。」
マグカップをテーブルに置くと、カバンからハンドクリームを取り出した。