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契約彼氏

第6章 *好き...





「なんか気持ちいいね。」



「そ、そう?」









なんとなく変な空気になりつつあるこの雰囲気に気付いてないわけじゃなかった。










「手が温かくなってきた。」



「血行が良くなるからね。」



「ほら!」









包み込んでた手が逆に美玲の手を握りしめた。



驚きと恥ずかしさで視線だけを陽飛に向ける。










「美玲ちゃんの手はまだ冷たい。」



「そう?」



「僕が温めてあげる。」



「ありがと。」










塗りすぎたハンドクリームを滑らせるようにして美玲の手に伸ばしていく陽飛の手つきにドキドキが止まらない。












「僕お店でハンドマッサージもしてるから上手いでしょ?」



「お客さんに?」



「うん。」










ちょっと嫉妬する。





夏目くんのハンドマッサージにドキドキしてる女性がどれほどいるだろうかー・・・












「・・・もういいよ。」



「どうして?」



「ん、いい。」



「美玲ちゃん?」









手を引っ込めると体の向きを変えてマグカップを手に取った。




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