契約彼氏
第3章 *越えた一線...
雑誌を膝の上に置いた状態でコクッと居眠りを始めた時・・・・
『アッ、やぁ…そこっ……』
『っく…ぁ、そんな締めんなよ……』
『だって…ゆうきっの…気持ぃもん……』
微かに聞こえてきた如何わしい声にハッと顔をあげた美玲。
辺りを見回すが、陽飛は漫画を真剣に読んでて変わった様子がない。
えっ、まさか聞こえてないなんて有り得ないよね・・・?
わざわざ聞くのも恥ずかしいし―・・・
軽い咳払いをして、再び瞳を閉じた。
「よくあることだよ。」
「・・・・?」
「金ない人がホテル代わりに使ったりするんだよね。」
また漫画から視線を離さずに口を開いた陽飛。
「そ、そうなんだ・・・・
ちょっと驚いた・・・・」
なんか夏目くんを見れなくて、膝の上の雑誌を無作為に開いてみる。
「変な気分になっちゃった?笑」
「っ―――」
彼のイタズラ度が増していく。