契約彼氏
第3章 *越えた一線...
結局近くの居酒屋に入ると、適当に頼んでお腹を満たす。
「夏目くんって、どんな子が好きなの?」
「僕?」
んー・・・・と考え込む姿に答えを待つ。
「綺麗だけど、ちょっと子供っぽい人かな。たぶんギャップのある人が好きなんだと思う!」
「あー、ギャップね!わかる!」
私も男の人のギャップにコロッといっちゃうタイプ。
見た目がっつり体育会系なのに笑顔がめっちゃ可愛いとか、クールで口数が少ないのにさりげなく優しいとか.....
「元彼はギャップあったの?」
「え?」
不意な質問に口に運ぶ箸が止まった。
「だって、ギャップある人が好きなんでしょ?」
「え、うん。まぁね。
・・・あ、夏目くんは?
今の好きな子、ギャップある?」
「僕の質問無視したー」
ちょっと拗ねた夏目くんは小さな子供みたいで可愛くて・・・・
「てか、夏目くんってあまりギャップないよね。
なんか弟にしたいくらい可愛い。顔も童顔だし!」
「弟?まじで?
姉ちゃんが美玲ちゃんだったら最高だったのになぁ。」
「お姉ちゃんいるの?」
「うん。専門からずっと二人暮らし。」
「え、実家じゃないの?」
「実家は名古屋で専門から東京だよ。
でも来年姉ちゃん結婚するから、名古屋に帰るって。」
今、気づいた。
私って全然夏目くんのこと知らなかった―・・・
私の話ばかりしてた。