契約彼氏
第4章 *イメチェン..
「美玲?」
「あ、優子。おはよ。」
「いや、おはよじゃなくて・・・
どうしたの?化粧もしてないし、しかもこの服・・・・」
優子の顔を見たら涙が止まらなくなって、よくわからないけど更衣室でしゃがみこんだ。
周りの先輩たちもあまりに突然のことに慌てふためいてティッシュやらハンカチがあちらこちらから差し出された。
「美玲、何かあった?」
『大丈夫?』
『落ち着くまで休んでていいよ。
私から課長に話しとくから。』
「っ、すみません・・・・」
昨日のことで自己嫌悪に陥り、耐えきれなくなって訳もわからず涙が出た。
「美玲、大丈夫?」
「優子・・ごめんね・・・」
「なんで謝るの?
美玲は何も悪くないでしょ?」
誰もいなくなった更衣室で優子は優しく背中を擦ってくれた。
理由も聞かず、ただ側にいてくれた。
「あのね・・・・」
「ん?」
「昨日、夏目くんと一緒だったの。」
「うん」
「それでねっ・・・・」
また涙に邪魔されて話せなくなってしまった。
優子は小さく溜め息をつくと小声で囁く。
「泊まっちゃったんでしょ?」
「なんで・・・・」
「それで、しちゃったこと後悔してんの?」
完全に読まれてて、驚きと共に安心感が芽生えた。