契約彼氏
第4章 *イメチェン..
今日も窓口に出てお客さんを受ける。
10時半過ぎー・・・・
決まった時間に王子が仕事の顔をして現れた。
「株式会社●●様、
お待たせいたしましたー。」
でも今日はあえて私は番号札を引かない。
もう彼とは関わらないと決めたから。
たった一度の過ち、誰しもあること。
「ありがとうございました。」
今、ボタンを押せば彼が来てしまうことはわかってた。
だから私は椅子に座って仕事をしてるふりをする。
♪~~
『番号札32番のお客様、
12番窓口へお越しください。』
良かった。
他の行員さんが呼んでくれた。
窓口の方へと歩いていく夏目くんと一瞬目が合ったけど、すぐに逸らしてしまった。
これで間違ってないんだよね・・・?
両替だけの彼は、すぐに終わると支店から出ていった。
どうしてだろう。
朝まで一緒にいたのに、別に気まずいとかそんな感情はなくて、私が窓口で受けたとしても普通に接することができたと思う。
ただなんとなく、これ以上関わりたくないって思っちゃったんだよね。