契約彼氏
第4章 *イメチェン..
「美玲ちゃん、髪多いね。」
「え、わかる?
どこの美容院行っても言われるんだよね。」
ちょうどいい湯加減で頭を濡らしてもらって、夏目くんの指先が私の頭皮を優しく刺激する。
やばい、3秒で寝れるー・・・
「美玲ちゃん、」
「・・・・・」
「僕、『陽飛?いるの?』
女の人の声に私もさすがに目を覚まし、夏目くんも一旦シャワーの蛇口を捻った。
「由季さん?シャンプー台のとこです!」
『・・・あ、陽飛。練習?』
「友達にモデルになってもらったんです。」
「あ、あの、初めまして・・・」
シャンプー途中の横になった態勢で失礼を承知で挨拶をする。
『朝早いのにわざわざすみません。
陽飛、あんたいい友達もったね。』
よく見えなかったけど、夏目くんの頭をくしゃくしゃって撫でたのが一瞬だけ見えた。