「変態、近寄るな。」
第3章 「絢君の過去と秘密」
そのあと、話題をかえて話しかけても、繕ったような相槌と笑顔しか返ってこなくて。
何故だかそのたび飴を渡したときの微笑みが、酷く恋しくて。
彼女の気持ちなんて知らずに、俺はこういう。
「―――……俺、なんかしたかな。」
「―――ウソです!! うそなの!!」
「……え?」
急に、何なんだ。
正直にいうとそんな感想。
言葉少なになって。
表情が人形のようで。
理由を聞いたら叫んで。
誰だってそう思うだろう。
……過去に出会っていた事を忘れていたら。
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