えっちな妄想は生きる糧。
第2章 カレ×カノ@彼氏の部屋で
「お邪魔しま〜す…」
彼が開けてくれている扉の間に恐る恐る足を踏み入れる。
まだ明かりの灯されていない玄関は、少しヒンヤリとした空気が流れていた。
彼氏の家に来るなんて初めてで、しかも夜になんて、体や声が震えるほどに緊張してる。
しかも…
「遠慮しないでいいんだよ?そんなに綺麗にしてないし」
彼は電気のスイッチを押して、そう少し申し訳なさそうに笑いながら言った。
…いやいやいや!!
オートロック式の自動ドアである上に、ここって高級住宅街の一角のマンションでしょう!?
わかってはいたことだけど、それだけで充分じゃないですか!!
心の中でツッコミを入れながら、履き潰した靴を脱いでそうっと家の中へ入った。