えっちな妄想は生きる糧。
第1章 妹×兄@お家で
ユイが膝を抱えてしゃがみこんだ。
膝の間に埋めた頭や丸めた背中は小刻みに震えている。
ほらね、やっぱり怖がって…
「…あたしも、お兄ちゃんが好きだよ…?」
…息が、止まるかと思った。
「お兄ちゃんのこと、キライな訳ないから…だから……いいよ…?」
体も声も震えているクセに、真っ直ぐと俺を見て話すユイ。
イヤがったら無理矢理続けてやるつもりだったのに…なのに…どうして…
「お兄ちゃん…お願い…だから……そんな顔しないでぇ…?」
…ユイからのキス。
控えめに頬に添えた手も、触れるような唇も、全てが柔らかくて震えていた。
「大好きだよ…っ」
ユイからそんなこと言われたら…俺は…俺はどうしたらいいんだよ…?
本当は俺にそんな感情なんて持っていないことくらいわかってる。
わかってる…わかってるのに…どうして…。
涙が次から次へと溢れて止まらない。
「泣かないで…お願い…っ」
もう…いい。