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桜の夢

第11章 黒と水


お昼ごはんを食べ終えて、まったりしている時だった。


『呼び出します。2年2組、間瀬小百合。至急、職員室の石本の所に来なさい』


校内放送で響き渡る小百合の名前。

びっくりして二人で顔を見合わせる。


「何したの、小百合…」

「何って…。石本って誰?」

「数学の教師だよ。まさかさっきの小テスト、白紙で出したの?」

「まさか!分かんなかったから、全部“3”にしといた!」


…呆れて声も出ない。

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