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桜の夢

第11章 黒と水


ようやく引っ張り出した言葉は、突っ込みの言葉だ。


「全部3とかあり得ないし!てか、グラフを書けだったのになんで数字?!」

「いやぁね、どっかで聞いたんだよ。数学の答えで一番多いのは“3”だって」

「それがほんとでも、グラフで数字書いても意味ないの!」

一体、小百合の脳内はどういう構造をしているんだろう…。


「しゃあない。行ってくるよぉ」


小百合は緩慢な動作で立ち上がり、出口に向かう。

その途中で、ふと立ち止まりこっちを向いた。

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