テキストサイズ

桜の夢

第11章 黒と水


その時だった。


バシャッ


私は勢いよく水をかけられた。

水をかけたのは茶髪ロングの子。

ご丁寧にバケツに水を貯めて、私にかけたようだ。

頭のてっぺんから水浸しになった私を見て、彼女らは笑う。


「東城心愛。あんたにはこれがお似合いよ」

「だっさ」

「さっさとくたばれ」

「二度と学校に来るな」


私は何も言わず女子トイレを飛び出した。

後ろで真緒ちゃんが何かを叫んでいたが、そんなこと知るもんか。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ