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桜の夢

第12章 枝垂桜

「ごめん」


流星はまた耳元で謝り、私をよりきつく抱き締めた。

そして右手を私の頭にやり、優しく撫でる。


「…がぅ」

「ん?」

「違う…よ」

「どうして?」

「流星、は何も…悪くない…」


だって流星はほんとに助けてくれた。

その助けに手を出さなかったのは私だ。

小百合だって助けてくれた。

でも、最後まで頼れなかったのは私だ。


「悪い、のは…全部、私だもん」


言葉と同時に涙が流れた。

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