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桜の夢

第2章 夜桜

「もう時間だから、上がっていいよ」

「はい。お疲れ様です」


そうやって他のスタッフにも挨拶をし、着替えを済ませて店を後にした。

店を出ると時刻は8時半を過ぎており、辺りは真っ暗だった。

さて、これからが私のお楽しみ。

店を出た後そのまま帰路に着かず、裏の公園に向かう。

そこは通称:桜公園と呼ばれる公園で、名前の通りたくさんの桜が咲き誇っていた。

ここで夜桜見物をして帰るのがバイト帰りの楽しみだったりする。


「う~ん…。満開にはもうちょいかな…」


まだ若干蕾があるので、八分咲きってところだろうか?

そんな感じで独り言を呟きながら、公園内の桜をとぼとぼ歩きながら見ていた。

すると突然―


「東城?」

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