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桜の夢

第15章 変身

「だって私、小百合みたいに可愛くないし…」


小百合はほんとに美少女だと思う。

肩より少し長い髪を毎日巻いて、(ほんとは駄目だけど)ちょっとだけ染めて―。

くりっとした黒目に小さな唇、化粧もした可愛らしい顔―。

その小柄な背丈もほんとにうらやましい。

男子達から告られてるのも見たことあるし、女の子からみても可愛い娘。

それに比べて私なんて…。


「私なんかより心愛の方が可愛いよ!」

「ううん。だって私にそんな魅力ないもん…」


しばらくの間、小百合からの返事が無かった。

あれ?どうしたの―


「それはね。心愛が努力してないんだよ」

「えっ…?」

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