桜の夢
第2章 夜桜
→SIDE 流星
駅のホームに行くと偶然にも誠司に会った。
「あれっ?誠司、何でこんな時間にいる?」
「駅前の本屋で立ち読みしてた。流星こそどうした?」
「俺は…自主練だ」
そう答えると誠司はにんまりした。
「あれ~?練習嫌いの流星君が自主練ですか~。これは雨でも降るのかね~?」
…やっぱ、こいつにバレたのはミスだな。
激しく鬱陶しい。
「自主練が悪いことかよ」
「別に。ただその目的が自身の能力の向上じゃなくて、好きな子の待ち伏せだったら問題かもね」
あぁ…もうやだ、こいつ…