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桜の夢

第16章 船橋さん

状況は最悪で、私も相手もしりもちをついており、周りには料理と割れた食器が散在している。

そして二人とも驚きすぎて、声を出すことも動くことも出来なかった。

まさに、時間が止まった様な感じがした。

だが店内は次第にざわめきを取り戻し始め、私はハッとする。


(やばい!謝らなきゃ!!)


私は急いで立ち上がろうとした。

しかし、これまた運の悪いことに、落として床に溢してしまった味噌汁に足を取られる。

一度高くなったはずの視点が再び低くなる―というより、天井が見える。


(うっそ…?!)


私は思わず目を瞑った。



















ん?痛くない??

頭もどこもぶつかってない。

あれ…??

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