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桜の夢

第17章 後悔

瞬間、思い出してしまった。

中学時代のあの日のことを。

最悪なあの時のことを。






『心愛』





嫌…






『ね、心愛』





嫌…






『僕からは逃げられないよ』





「いやぁぁぁあぁあああ!!!!」





パンッ―――





私は思わず流星の手を振り払ってしまった。

流星が蒼太に見えてしまって、耐えられなかった。

とにかくこの場から逃げたかった。

だが、一瞬見えた流星の顔で、すぐに後悔の波がうちよせる。

なぜなら流星の顔が凄く悲しそうだったから。

今にも泣き出しそうだった。

私がそんな顔をさせてしまった。

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