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桜の夢

第20章 罠と告白

「俺ね、ずっと東城さんのこと狙ってたんだ」


船橋さんは拘束した手を私の頭の上へと持っていき、自分の片手で押さえつけた。

私は恐怖で何もできない。


「でも、東城さんが気づいてくれなくて…俺の所においでって言ってもあんまりいい反応しないからさ」


さらに私を動けなくするためか、片足を私の足の上に乗せ、私を完全に固定した。

そして顔を、私の顔ギリギリまで近づける。


「だから考えたんだ。押し倒しちゃえば俺のもんだって。」


そして船橋さんは笑った。

月の光が逆光ではっきりとは見えないが、それが逆に私にさらなる恐怖を与える。





「…もうにげられないよ」





その瞬間、船橋さんが蒼太と重なった。

流星よりもより一層重なる彼の姿。

嫌……嫌………


「いやぁぁあぁああ!!」

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