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桜の夢

第20章 罠と告白

「やめてっ!!お願い、離して!!」


私は船橋さんから逃れようと、必死に体を動かそうとした。

でも、私の体はしっかりと固定されていて動けない。


「ようやく鳴いてくれたね」


一瞬、船橋さんの顔が見えた。

その顔は、笑ったいた。

だがいつものような人を安心させるような笑みではなく、人を恐怖に陥れるような笑みだ。

その笑みで私はさらなる恐怖へと突き落とされる。

瞬間―


「……ぅんん?!」


船橋さんの唇が私の唇に触れた。

私はびっくりして目を見開き、船橋さんの胸を押し返した。

しかしびくともせず、私はされるがままになってしまう。

そして触れるだけだったものが、食いつくような激しいものになり、舌を侵入させようとしてくる。

甘いキスだなんて冗談じゃない。

これは私を支配しようとする拘束術だ。

私は歯を食いしばり、必死にそれに抵抗する。

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