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桜の夢

第21章 過去と今

翌日、塾の授業が全部終わり、帰ろうとしていた時だった。

「東城、帰り、ちょっといい?」


振り返るとそこには蒼太がいた。

どうやら噂は結構知れ渡っているらしく、周囲が色めき立つ。

私は全く嬉しくない。


「ごめん、東城。忙しいかな?」


忙しくはないけど、内容が告白なら帰りたいんだけど…

私が戸惑っていると、いつの間にかはなちゃんが寄って来ていた。

そして、私をどんっと押し出す。


「どうぞ持ってっちゃってください!」

「ち、ちょっと、はなちゃん?!」


焦る私。

だが、そんな私を見て蒼太は笑う。

それがを見て周囲の女の子達が黄色い声を上げる。

蒼太が笑うといつもこう―。

皆から愛されてるね。

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