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桜の夢

第3章 接点

そんなことをしていたら予鈴が鳴った。


「俺、戻るよ。じゃあね」


そういって山口君は戻っていった。

小百合も自分の席に戻っていく。

朝からなかなかに賑やかだった。

でも、こういうのも嫌じゃない。


「心愛」

「ん?」


後ろから流星に呼ばれたので前を向きかけていた顔を戻した。

すると、急に流星の手が伸びてきて、頬に触れた。


「糸屑ついてる」

「えっ、あっ…ありがとう」


急に触られたらびっくりするじゃん!

しかもついてるならもっと早く言ってよ!

色々言おうとは思ったが何故か顔が熱くなってきたので、私は直ぐに前を向いた。

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