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桜の夢

第3章 接点

→SIDE 流星

野球部の朝練を終えた俺は、自分の教室で始業を待っていた。


「よう、流星。お疲れさん」


そう言ってやって来た誠司は心愛の席に座る。

…そこに座るな。


「ん?ここ座ったら不味い?」

「そこ、心愛の席」

「ぷっ……あははははは!」


すると大声で誠司は笑いだした。

まだ教室にいる人間は少ないとはいえ、周りがぎょっとしてこちらを向く。


「お前、いきなり笑うなよ」

「い、いや、だって、心愛ちゃんのことになると独占欲強すぎ」

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