テキストサイズ

桜の夢

第21章 過去と今

「おい、入ってこいよ」


蒼太は私を机に押し付けたまま、扉の方へと声をかけた。

すると―


「蒼太、待たせ過ぎー」

「待ちくたびれた」

「東城じゃん、可愛い~」


何人かの男子が入ってきた。

名前は分からないが、なんとか見えた顔は見たことあったからきっと同学年だろう。

男子たちはそのまま私達の元へやって来た。

そして1人の男子が、私を無理矢理立たせ、羽交い締めにした。


「ぃたっ!ちょっと、何するの?!」


私は半泣き状態だった。

いきなり連れて来られて、押し倒されて、羽交い締めにされて…

一体何が何だか分からなかった。


「何って本当に分からない?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ