テキストサイズ

桜の夢

第3章 接点

誠司に笑われるのは物凄くむかつくけど、それは自分でも自覚済み。

彼氏でもないのにさ。

俺ってこんな奴なんだね。

そうやって誠司と絡んでいると、心愛が登校してきた。

…もう、心が弾んで仕方ない。


「心愛、おはよう」

「あぁうん。おはよ」


こうやって毎日喋れるなんて、幸せだなぁー。

俺は誠司を心愛の席から追っ払って、席を空けさせた。

追っ払われた誠司は少しむすっとしたが、心愛が謝ると直ぐに態度を切り替えた。

現金な奴め。

「いや、こっちこそ申し訳ない。俺、4組の山口誠司。流星と同じ野球部なんだ。よろしく」

「よろしく。私は「知ってる。東城心愛ちゃんでしょ?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ