桜の夢
第4章 鈍感
「じゃあ糸屑は小百合と分かれた後に付いたのかな?名前は心機一転の挑戦みたいな感じとか…」
小百合が付いてなかったという糸屑を流星が取ってくれたならそういうことだろう。
名前については、私も言ってみればそんな感じだし。
って、小百合からの返答がない。
また固まってる?
すると小百合は再び盛大にため息をついた。
「これは流星君も報われないわぁ」
「私、間違ってる?」
「いや、心愛はもうそれでいいよ」
「それってどれ?」
「私、トイレ~」
そう言いと小百合は出ていってしまった。
私は一人、ポカンとするしかなかった。