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桜の夢

第1章 出会い


その瞬間、彼にジロリと睨まれてしまった。

私は慌てて謝る。


「ご、ごめん。何か可愛くてつい…」

「可愛い?」


やばっ、墓穴掘ったかも…

笑われた彼はむすっとしていたが、絆創膏を突き出した。


「不器用で貼れねぇんだよ。あんたが貼ってくんない?」

「あぁ、うん。ごめんね」


そういって私は彼の親指に絆創膏を貼った。

すると彼は、一転して笑顔になり、にかっと笑った。


「サンキュ、助かった」


あぁ…これは世の中の女子は落ちるわぁ…

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