桜の夢
第1章 出会い
「あんた名前は?」
笑顔が素敵な彼はそうやって尋ねてきた。
「私?私は東城心愛」
「ここあって珍しい名前。どういう字を書くんだ?」
「『心で愛する』それで心愛。普通、皆読めない」
ほんと、皆読めないとか親も酷なことをする。
でも、皆一度見たら覚えてくれるのは有難い。
てか、心で愛するってなんて自分に不釣り合いなんだろう…。
「へぇ…。面白れぇや。俺は仲里流星」
「りゅうせいって…流れ星?」
「そうそう。なかなか覚えやすいだろ?」
そういってまた、にかっと笑った。
頬に出来るえくぼが眩しい。