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私には夢があるの。

第16章 ねぇ



春「あんたにわかる?」


しーんと静まり返った
お姉さんの病室。


そこにいるのは
私とお姉さんだけ。


春「…わかんないよね。」


冷たい、冷たい声。


お姉さんのベッドの前に
立つだけで感じる、


ものすごいプレッシャーと
緊張感。


なにをしゃべったらいいか、
どういう行動をとればいいか、


そんなことさえ分からなく
なって、頭が真っ白になってしまう。


突き刺すような目と
向き合うことはできなかった。


お姉さんはいつものように
窓から空を見上げて言う。

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