異性の親友…
第5章 二学期突入…
遠目ですぐに
分かった
あのだぼっとしたズボンの
履き方
180こえる身長
そして、いまどきにセットされた
髪型……
カサッ…
草を踏む音で、湧は、振り返る。
わたし「………湧…。」
湧は、私の顔を見た瞬間
子犬のような寂しい顔で
私を見つめた
湧「……由美…分からないよ諦めらんない…」
小さくつぶやく。
湧「由美…分かんない!!!俺、何か駄目かな?俺由美しか見れない…」
湧は、私に近付く
湧の草を踏む音が、
カサッカサッっと
その音だけが響き渡る。
私の手をとり湧は、寂しそうに
私を見つめる。
私「……………ゆ…湧、ごめんね…
理由も言わずに勝手に逃げちゃって。」
湧の真剣な眼差しに、
私の目は、そらされた。
私「あのね、湧以上に…好きな人が出来たんだ……」
今度は、湧の目を見て言った。
背が高くて私は、こんなに上を
見上げてる。
湧は私の手を離した。
湧「…そっか……分かった…でも、
由美が他を見てても俺は、由美が
好きだ…もっと由美と一緒にいたかった」
胸が苦しくなった。
湧の瞳は、キラキラと太陽に照らされ
輝いていて
泣いているのではと
思うくらいだった…。
私「ごめんね…少しの間だったけど
幸せだったよ…これに嘘はないから。
部活頑張ってね。」
そう言って私は、その場をさり
下校メンツのとこへ
向かったのだった。