雪月花
第5章 球技大会
全員での挨拶の後、試合のホイッスルが鳴り響く。
小石をぶちまけた様にコートに広がる。
俺もパスを受けて進みやすい位置に移動する。
すると俺の隣に誰かがすっ、とよってきた。
ちらっと顔を見るとそれはいつしかのあの委員会を仕切っていた役員だった。
ちなみに1コ上のバスケ部。
「やぁ、久し振り」
俺は完全に無視。
するとまた話しかけてきた。
「君のクラス、バスケ部いないんだってね」
そうなのだ。
このバスケのチーム、現役でやっている奴が1人もいない。
唯一、今ジャンプボールをしようとしているのが中学はバスケ部だったらしい。
他はみんな体育の授業や遊びでやっていた程度。
でも―