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雪月花

第1章 冬のある日

「寒っ」

「まぁ冬だしな」

「そんな答え、求めてねーよ!」


そんなことを話ながら誠司と校門まで歩いてた時だ。


「あ」


突然、誠司が何かを見つけたように声をあげ、立ち止まった。


「あれ、小百合ちゃんじゃね?」


誠司が指した先には確かに間瀬がいた。

間瀬小百合。

同中でその時の野球部のマネージャー。

高校入ってクラスは分かれたけど、たまに話す気のいい奴。

その間瀬が友人らしき女子と校門に向かって歩いていた。


「なぁ、小百合ちゃんもマック誘おうぜ!」


女が絡むと途端に元気になる誠司。


「別にいいけど」


特に二人だけで話したいことがあった訳ではないので、俺は同意した。

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