雪月花
第7章 この気持ちの名前
でも―
「私もだよぉー…」
隣から聞こえる甘い声。
………………はい?!?!
驚き過ぎて、ばっ、と東城を見た。
だが、そこには変わらずすやすや眠る彼女しかいない。
「私もだよぉー…小百合ぃ…」
間瀬かいっ!!!!
タイミングよすぎだろっ!!!!!!
東城の思わぬ寝言で顔はこれ以上ないくらい赤く染まり、心臓が破裂する位に心拍数が上がった。
俺を殺す気か…!
結局、東城が起きるまで俺は全く動けなかった。
そして、彼女が起きたからって特に何もなかった。
ただ…
寝起きの東城が無茶苦茶いとおしかった……それだけだ。